雨のち晴れ

自由帳

同性婚になるとなぜか物との婚姻がでてくる件

こんにちは!

以前のブログで、除外した話題があります。それは物や動物との婚姻です。

yuki-h.hatenablog.com


同性婚に反対する人や批判的な人の中には、「同性婚を認めるということは婚姻を際限なく広げ、近親婚や物や動物との婚姻を認めなければならなくなる」と主張する人がいます。果たして正当な主張なのでしょうか?現行の民法の規定を参考にしながら考えたいと思います。

法律上、婚姻が成立するためには以下の要件を満たさなければなりません。

①婚姻する当事者間に婚姻をする意思があること
②婚姻を妨げる法律上の障害がないこと
 (イ)婚姻適齢。民731条
 (ロ)重婚の禁止。民732条
 (ハ)再婚期間の禁止。民733条
 (二)近親者間の婚姻の禁止。民734条〜736条
 (ホ)未成年者の婚姻についての父母の同意。民737条
③婚姻届の提出。民739条

以上の要件を満たした場合に婚姻が成立するわけですが、今回はこの法律を参考に果たして同性婚を認めると物や動物との結婚まで認めないといけないのかを検討していきたいと思います。

①の「婚姻する当事者間に婚姻をする意思があること」に注目します。婚姻をする意思つまり婚姻意思について最高裁は「当事者間に真に社会観念上夫婦であると認められる関係の設定を欲する効果意思」が必要であるとしました。

例えば、お互いに夫婦になることを確認してお互いが同じ家に住み生活費を出し合って暮らせば社会観念上の夫婦であると認められます。しかし、家族は多様化してしています。石田さん家のように別居していても夫婦として暮らしている家族もあります。お互いに性的関係を一切に持たない約束をして夫婦もいるでしょう。しかし、判例では愛情や信頼があれば婚姻意思があるとみなされます。

なぜ、婚姻意思があったりなかったりと分かるのでしょうか?それは互いに意思疎通できる人間だからです。自分自身の意思を他人を通すことなく客観的に示すことができます。しかし、物や動物はどうでしょうか?自らの意思で客観的に婚姻意思を表明できるでしょうか?ほぼ不可能に近いと思います。

車や人形、犬や鳥などが婚姻意思を表明できるでしょうか?

普通に考えればできないと思います。
だから法律上の婚姻要件を満たさないので婚姻ができないのです。

婚姻できないものを同性婚と同列に並べて婚姻に反対する方法は、正当な主張ではないと思います。